トケイノヲト

趣味の時計 記録簿 現在上海赴任中

OCEANUS OCW-500TDJ-7AJF

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2004年に発表されたオシアナスの初号機。クロノグラフ電波ソーラーウォッチとしては世界ではじめてフルメタルケースを採用したエポックメイキングなモデルです。ご存知の通りオシアナスは、その後続々と新モデルを発表し今ではGショックと並ぶカシオの代表的なブランドに成長しました。
この時計は10年程前にある人から譲り受けました。チャプターリングがシルバーのバージョンですが、ダイアルカラーと同色リングのモデルの方がメインだったようで、この配色のものは中古でも少ないように感じます。
ベゼル径は40.5㎜、ラグ幅22㎜。使いやすいサイズですね。
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ダイアルはオーソドックスな縦三つ目レイアウトですが、12時位置インダイアルクロノグラフモードの時に1秒で1回転する1目盛0.05秒の針。9時位置インダイアルは分積算計/充電レベル表示、6時位置は24時間針、3時位置には小さな液晶画面が配置されてます。
ソーラーセルの発電効率の為に、ダイアル面は透過性のある樹脂を採用していますが、これが意外にも奥行き感のある良い表情です。インデックスも樹脂メッキパーツの可能性もありますが造形もしっかりしていてチープな感じはしないですし、時分秒針も手が込んだ作りで好印象です。のちにオシアナスのキーカラーになるブルーですが、このモデルではまだ秒針の根本部分のみですね。
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風防はクリスタルガラスなので、発売から15年経った今も傷ひとつありません。
ベルトに関しても擬似3連ではありますが、表から見る限り3連にしか見えないほどきれいに成型されてますし、バックルも高級感とまではいきませんが、しっかりとした三つ折れです。
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と言う事で、新ブランド立ち上げの第一作としてかなり気合いを入れて設計されたことが見受けられるナカナカよく出来た時計です。
正直な所、ケースだけはイマイチかなぁと思います。素材はチタンなんですが裏蓋との分割ラインが側面に来ていたり、エッジがぼんやりしていたりするところが、なんとなく家電ぽいと言うか、オモチャっぽいと言うか、、。カシオらしいと言えばそれまでなんですが、同価格帯の機械式時計の感覚で見ると、どうしても違和感、安っぽさは否めません。
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ただ下記記事に紹介されていた開発ストーリーを見ると、電波受信性能とフルメタルケースの両立のためにかなりシビアな設計が必要だったとの事ですので、ファーストモデルとして多少は大目に見てあげるべきかなと思います。ちなみに現行モデルはシャキッとエッジの立った素晴らしいケース造形になっているようで、技術進歩を感じますね。
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さて、同じモデルを持っている人はもしかしたら気がつくかもしれませんが、先日ベゼルも含めてサンドペーパーとナイロンタワシで全面マットに加工してしまいました。側面の鏡面仕上げがエッジのダルさと相まってオモチャっぽさを助長している様に思えて、どうしても気に入らなかったんです、、。結果、チタンの渋い感じが強調され個人的には良い雰囲気になったと思います。賛否あるでしょうが入手した時点でかなり使い込んであったので傷取りの延長としてご容赦下さい、、。

ついでに模様替えとしてベルトを取り替えてみようかなと、ベルトを外して見てびっくり。バネ棒ではなくCリングとピンで固定されていたのですが、ピンが細い! 
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Gショック程ではないとは言え、一応タフさも売りだと思うんですが、この細さはちょっと心配になりますね。まぁ弓カンも無垢でこの部分にかかる負担も少ないと思いますので実質は大丈夫なんでしょうが、、。
しかもラグ穴がピン頭より大きく、付属ブレスレット以外を付けるとピンが固定出来ない構造でした。普通のバネ棒も使えないと思います。ベルト遊びが出来ないのはかなり残念。最近のモデルにはベルト付け替えもできるモノもあるようなのでおそらく改善はされているのでしょう。

電波ソーラークロノグラフ、時計の機能としては文句の付け所もないのですが、あまり使う機会がありません。と言うのも普段は他の時計と一緒に引出しの中に収納しているんですが、たまに使おうかなと思っても止まってるんですよね。復帰させるには小一時間明るい所に置いておかないとならないし、電波受信も待たねばならないので、すぐには使えない。かと言ってたまにしか使わないものを明るい所に常に出しておくのも嫌なので結果として殆ど使わないまま死蔵されてました。カタログスペックだとフル充電時約5ヶ月、パワーセービング状態で約2年らしいですが、感覚的にはそんなに持たないのでキャパシタが弱っているのかもしれませんね。もちろん普通の電池式の時計だと、電池交換しても数回、下手したら一回も使わずに気がつけばまた電池切れてたなんて経験もありますので、ソーラーならまだましなんですが、機械式であれば時刻合わせの手間はあれど放置しておいてもすぐに使えるので気楽ですよね。私に限らず時計好きのコレクションが機械式時計に偏りがちのはそんな所も理由の一つでは無いでしょうか。
チプカシみたいに電池寿命が10年ぐらいあればまた話は別なんですけど、、。
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さてネガティブな面含めて色々書きましたが、今回、この記事を書くにあたって詳しく眺めたり、情報を調べたりしてみると、欠点はあれど、なかなか良い時計だなと再評価しました。自分で買った物ではないのでオシアナスの初代と言う事も実は今回初めて知りました。時計ってデザインや機能と同じようにストーリーが魅力や愛着になりますよね。
マット仕上げにして外観も良い感じになったので、これからは定期的に日光浴もさせて、使ってあげようと思います。
この時計は中古でも結構出回っていて、そんなに人気もないのか値段もかなりお手頃になってる様です。定価は6万円ちょっと。発表当時カシオのデジタルウォッチにしてはかなり高い方だとますが、今のオシアナスのハイエンドモデルの定価って20万円以上なんですね。あまり動向を追って無かったので驚きました。機能は勿論ですが外装の仕上げもこのモデルに比べてかなり進化してザラツ研磨とかもしている様ですね。機会があれば最新のオシアナスも詳しく見てみたいです。

相変わらず現行モデルではなくて、ニーズの少なそうな記事になってしまいましたが、気にせずマイペースでやっていきます。
ではまた。

OCEANUS OCW-500TDJ-7AJF
ムーブ :CASIO 3731 電波ソーラークロノグラフ 
風 防:クリスタルガラス
ベゼル直径(mm) : 40.5
ケース厚さ(mm) : 12.8
防水  : 10bar

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