VOSTOK KOMANDIRSKIE K-28 280683 - トケイノヲト

ボストークです。

初めてのロシアンウォッチ。
立て続けに２本のミリタリー中華時計を購入し、レビューした通りどちらもいい感じで大満足。これは下手したら月1ペースで買ってしまうかなとちょっと恐ろしくなりましたが、幸いその後は続きませんでした。
そこそこ良さげなモデルは幾つも見つかるのですが、どれも所有してる時計と方向性は似ているし、前の２本が満足度が高かったので、逆にそれを超える何かが無いと購入までは至らないですね。
そんな中、タオバオのレコメンドに出てきたこの時計、どれも似たり寄ったりの中華ミリタリーにちょっと疲れてた私の目に、ビビッと来ましたね。ちょっとセールしてたこともあり、ポチってしまいました。

ボストークの時計はダイアルに戦車のイラストが描かれていたり、何とも言えないベゼルのデザインだったりとかなりクセのあるデザインが多く、面白いなぁとは思うものの今まで購入には至っていませんでした。ですがこれ、シリーズとしては昔からあるコマンダスキーですが、このケースデザインのモデルは知らなかったです。2019年ごろにはすでに発表されていたようですが、あまり日本では見ないですよね？私が知らなかっただけでしょうか、。。
この時計のクセも中々のモノだとは思いますが、完全に私好みのデザインです。クオリティは別としてsinn144に256の回転ベゼルを載せたように見えなくも無い、、かな。

艶消しのラグ一体型ケースに載っている丸みのあるベゼルはクリック無しの両方向回転。
風防はアクリル。リューズガードを除いたケース径は約42ミリ、ラグtoラグは実測で50.8ミリありますので、まぁまぁ大きな時計ですが、ベゼル径は38.6ミリ、風防は約29ミリなのでスペックよりはだいぶコンパクトな印象ですね。

インデックスは印刷にもう少し厚みがあれば最高でしたが、秒針とダイアル内側の24時表示に配されたイエローのアクセントが良いですね。秒針は細く、時分針も若干チープかな。ベゼルの数字フォントや目盛り線は何となく手書き図面の様な味わいがあります。

一応200m防水との事ですが、裏蓋も独特な構造ですね。2重構造になっていてケース側の上下2箇所に切り欠きがあります。たぶん外側のリングで裏蓋を締め付けてるのでしょう。切り欠きの理由はちょっとわかりませんが、おそらくリングに凸があってここに合わせて取り付け取り外しするのだと思います。

ムーブメントはVostokの24168の自動巻。竜頭と巻き芯が固定されていないため、ねじ込み竜頭をリリースすると竜頭がグラグラします。すごい不安な感じですがそう言う仕様です。これは知らない人が見たら壊れてると思うかもしれませんね。
日付の早送りが出来ないので9時と12時を行ったり来たりさせて日付を合わせるしかありません。そこだけは正直言って不便です。

ラグ幅は20ミリ。付属していたベルトはグリーンのNATOタイプでしたが、これまたちょっと独特で2重になっている部分が短く、装着すると尾錠がかなり小指側に偏ります。
上が付属のもの。下が一般的なNATOベルト。

最初は慣れないのでバランス悪いかなと思いましたが、これはこれでいいですね。分厚くなる部分が1箇所にまとまって、見た目も整理されている感じがしますし、意外に日常生活で邪魔になりにくいです。（そもそもロシアなのでNATOでは無いですね。特に今は、、、）
手持ちのカーキ色のベルトとその日の気分で付け替えて使ってます。

という事で私としては初のロシア時計でしたが、とにかくあらゆる面で独特の雰囲気で面白いですね。
決して作りが悪いと言う訳では無いんですが、なんて言ったらいいか、子供の頃に見た昭和の工業製品の匂いがするというか、、。もちろんいい意味で、ですよ。
特にミリタリーウォッチには相性の良い雰囲気だと思いますよ。

外装箱がこれまた味がある真っ赤な樹脂製。写真で見るとなんとなくそれらしいですが、素材はおそらくPS樹脂、プラモデルとかに使うあの樹脂です。この雰囲気の箱って今の日本では殆ど見ないですね。別に Vostokとしてはそこを狙っているのではないと思いますが、懐かしい感じがして良いです。箱として普段使う事はまずないですが、捨てずに取っておきたい愛らしさがあります。

ちなみに中国（タオバオ）での購入価格は約900元、16,000円ぐらい。多少時間がかかりましたがモスクワから直接届きました。
このモデルは日本のAmazonでは見つかりませんでしたが、他のモデルの比較では日本とあまり値段の差はないかな？
かなりの物好きしか買わないでしょうが、変わった時計が好きな方にはオススメです。